1998.4.12 

「ハムレット」 シアタードラマシティ 13:30 6列34番
演出:蜷川幸雄 
出演:ハムレット      真田広之  クローディアス/亡霊 磋川哲朗
   ガトールドー     加賀まりこ ボローニアス     坂口芳貞
   レイアーティズ    横田栄司  オフィーリア     松たか子 
   ホレイショー     松重豊  ほか

ストーリー


・この舞台のチケットは、せっかく「ロミ・ジュリ」観たんだから、次の蜷川さん
 の作品も見なくっちゃ、というノリでとったものです。
 あとで、あの吉川元春で武勇ぶりを発揮した松重さんが出演なさると知り、嬉し
 くて仕方ありませんでした。松重さんには「毛利元就」の弟32話の熊谷家のシ
 ーンで、コロッと来てしまったのです。
 弟32話で「松重さん、すってきー」モードに入ってしまったのです。藤野と元
 春が熊谷家の美々を嫁にもらいにいくところで、美々が「後ろ姿を見せてくださ
 い」と言って、元春の後ろ姿ドアップ!ここで、なんて後ろ姿がたくましく頼も
 しいんでしょう!と思ったんです。また、ここで言う元春のセリフが最高に良い
 のです。「えーい!肩の力を抜け!」なんて。何度見ても、感動してしまいます。
 あのシーンでコロッと来た方、多いんじゃないでしょうか?
 松重さんの配役が分からないまま、原作を読み進むうちに、ますます「ホレイシ
 ョー」のセリフを松重さんの声を思い浮かべながら、読んで、これって松重さん
 にうってつけの役だなあって思っておりました。そしたら、期待通りの配役でま
 た喜んでしまいました。

・ホレイショーとは、ハムレットの無二の親友です。ハムレットはホレイショーだ
 けには、自分の本心を打ち明けます。そんな頼りがいある役です。実際は、そば
 でハムレットを見守ってる感じですが。
 わたしは、今回、原作を約3回、読んでいたため、松重さんの登場シーンは、セ
 リフ無くとも、彼だけを見てました。

・開演前・休憩時間
 舞台のセットは2層造りとなっています。
 舞台は開演前・休憩時間は、楽屋となってます。役者さんが発声したり、柔軟したり、
 踊ってみたり、着替えてみたり、開演前のあわただしくも、リラックスした役者さん
 が観ることが出来ました。松さんは2階で、アキレス腱伸ばしたり、脚をポンポンた
 たいたりしてました。
 松重さんは、開演10分くらい前に出てこられて、リラックスムードで、役者さんと
 お話されてました。最後は、上記の方たちによる気合い入れが行われました。
 一緒に観劇した職場の人が、松重さんを見た弟一声は「体大きい、脚長い!」でした。

・内容
 約3回ほど原作を読んで、今回の舞台に臨みました。
 シェイクスピアの全作品の映画化に挑むケネス・ブラナーさんが原作に忠実で、あれほ
 ど、わかりやすい映画にされていますが(といっても映画「ハムレット」は未見)、蜷
 川さんは独自の脚色をされていましたし、「あれ?原作のセリフと違う」「原作の歌と
 違う」「原作の状況設定が違う」と感じた点がたくさんありました。
  @ハムレットの原作の長ゼリの理屈ぽいセリフを簡単に片づけてしまった点
   ほかにも、結構いろんなところで、セリフが変わっていました。
  Aボローニアスが死ぬシーン、この場面って、舞台では、ガートルードとハムレットし
   かいませんが、原作では王・クローディアスっていませんでしたっけ?
   (後日、確認します)
  Bオフィーリアの歌詞も随分、現代風の歌詞にされていました。
  C墓場への棺をガートルード、レアティーズらが運んだシーンでは、確か、原作では、
   ハムレットは、レアティーズの前には現れず、そばに隠れていただけだと思うのですが…
   (後日、確認します)
  D最後の場で、レアティーズが、全ては王の企みだ!と叫ぶシーン、原作ではあったかな
   あ?後日、確認します) 

・演出
 @和洋折衷の作品でした。笙の音色もあり、旅劇団の衣装は和装でした。
  墓堀の二人も思いっきり和装です。オフィーリアのお部屋も、なぜか雛壇が置いてあり
  ます。
 A客席通路の使い方
   一回目…ボローニアスが旅劇団がやってくると、ハムレットに知らせるシーン
   二回目…両通路を使って、ハムレットが旅劇団をステージに引導するシーン
   三回目…ハムレット・ホレイショーが墓場へ行くシーン
        まさか、松重さんが、そばをよぎるなんて思いもよりませんでした。    

・笑えたよ
 あの墓堀の二人、清水さんと大門さん、私は、おなか抱えて笑ってしまいました。
 あれってアドリブ!? 
 お二人とも、笑いだしたのはアドリブですか?大門さんが清水さんに水をかけて、
 オフィーリアの死の真相を推測するんだけど、水をかけた所から笑いが始まって
 しまいました。観客も笑いっぱなし。役者さんも笑ってしまって、大門さんはセリ
 フを言い直してみたり、何度もじゃれて、大門さんが清水さんにお水をかけるもん
 だから、「鼻に水が入っちゃたよ!」(笑)て清水さん。
 清水さんって「ロミ・ジュリ」にも出演なさってましたね。

 そして牧師のオカマちゃん言葉も笑えました。        
  

・怖かったよ
  最後の闘いは、怖かった。怪我しないで!と祈りながら、半分目を閉じて見てまし
  た。闘いのシーンで思い出しましたが、真田さんってJAC出身だったんですよね。
  剣が客席に飛ばなくて良かったです。

・その他
  あの黙劇と、劇中劇、見入りましたねえ。お見事でした。

・坂口芳貞さん…ナイスでした。いい味出されてました。王への忠誠心が高く、良い父親で
        あり、独り言で、観客に向かっていうシーンなんて、とても面白かったで
        す。
・横田栄司さん…初めて見ましたが、真木蔵人さん風ですね。声が、近江谷さんの声をもう少
        し低くした感じですね。一緒に見に行った後輩が、彼に鋭いチェックしてま
        した(私は、その時、松重さんに集中してましたので、見逃しました)。
        最後、ハムレットの闘いの後、息を引き取るのですが、ハーハーと、お腹が
        大きく動いていたそうです。
・松重 豊さん…少々、他の役者さんより早口かな?やはり、テレビで見るとおり、胸板厚く、
        目に力あって、足長く、そこに立っているだけで、男の色気がムンムン伝わ
        ってきました。(前、好きだった人に似てるんですよね。)
        すぐ1M以内を彼が通った時には、気持ちぐらぐらでした。
        後ろの方も、そのとき「松重さん、かっこいいわあ」と言葉を漏らしていま
        した。
        旅劇団の芝居の最中に、クローディアスの表情を見ておくように、とハムレ
        ットに言われたホレイショーは右端(客席から見て)でずっと、芝居を見て
        る…そのじっと、静かに、見ているその姿が、とっても印象的です。
        そして、墓場でハムレットと一緒に潜んでいる所(これも右端)、ハムレッ
        トとレアティーズの剣の闘いを見守るシーン(これも右側)も、セリフ無しで
        じっとしていらっしゃるのですが、立ってるだけでも、絵になる方ですね。 
        最後は、集中力の見せ所で、鼻水たらして泣いてました。どんどん、鼻水が
        ○○さんの衣装に落ちてました。カーテンコールも彼だけを見ていましたが、
        手の甲に、鼻水(涙)を拭った跡が見えました。あの大きなお目も充血され
        てました。そして、とっても嬉しそうなお顔をされていたのが印象的です。
        視力がよくて良かったです。 

・松たか子さん…良かったです。私、結構、松さん好きなんです。
       やっぱり彼女には、「蔵」とか「秀吉」とか「ハムレット」とか時代物が似
       合うと思いますね。
       歌声も、とても伸びのある声で、ご自分の歌よりもきれいにお歌いになって
       ました。でも、同じ女性として、男性が喜んでしまうような、ハラハラシー
       ンがあって、冷や冷やしました。清楚感あるし、良かったです。
       涙も2場面で思いっきり流されていましたね。一緒に観に行った後輩は真田
       さん、田辺さんのファン、私は、内野さん、上川さん、松重さんが気に入っ
       ていて、「そういやあ、松さんって私たちのお気に入りの人と共演してるね」
       という話になりました。松さんが役で恋したのは上川さん、真田さんですが
       ね。でも、私たちがステキと思っている方と次々共演されて、うらやましい
       限りです。

・真田広之さん…ハムレット適役だったと思いました。松さん、加賀さんのお声は観客の後ろ
        まで太く響いたか(?)ですが、真田さんは、舞台出身の役者さんにひけを
        とりませんでした。長ゼリご苦労様でした。 

前回のロミ・ジュリより、ハムレットの方が良かったというのが、私と後輩の意見です。
前回のロミ・ジュリは、これといって感動はしなかったのです。
私は、立って拍手したかったのですが、スタンディング・オベーションは、かないません
でした。2回のカーテンコールで終わってしまったので、後輩と私だけで、拍手をして、
3回目のカーテンコールも期待したのですが、それもかないませんでした。

何に感動したのか、自分でもよく分からないのですが、ジワーっと目頭が熱くなりました。
(多分、松重さんに感動したことが大きいのでしょう。そして役者さんのカーテンコールで
 のお顔ですね。といってもカーテンコールでも松重さんばかり観てましたが。
 私はカーテンコールの役者さんの表情を見て、いつも、明日への力をいただいてます。)
もう一回観たいです。

それと、前回のロミ・ジュリもそうだったんですが、今回もアンケートがなくて残念。
ぜひ、音響で直していただかないと、困るシーンがあったんです。最後のすっごい大事なシ
ーンで音楽がうるさくて、大事なセリフが聞こえなかったんです。
退場する時にに、そばで「松重さん、よかった!」って言う声がちらほらと耳に入りました。
後輩には「さみさん、誰が一番好きなんですかあ?」と言われっぱなしです。
もう一回、松重さんの立ち姿、そしてお背中、力のあるお目々が観たいです。元就のビデオで
も今から観ようかなっていう気分です。

また、思いついたことあったら、書きます。(いや、きっと改訂します。ホントはもっと書きた
いことはあるのです)                       

おしゃべりのコーナー 
honamiさんのうふふ