05/31 21:21 毎: <戦後補償>弔慰金支給法が成立 韓国・朝鮮人などに法的措
毎日新聞ニュース速報
「平和条約国籍離脱者の戦没者遺族への弔慰金等支給法」が31日成立し、第2次世界大戦中「日本兵」として戦いながら日本政府から一切の補償を拒絶されてきた在日韓国・朝鮮人や台湾出身者に法的措置がとられることになった。戦後55年を経てようやく議員立法で実現したが、内容は対象者を戦死者・重度戦傷病者に限り、最高400万円を一回支払うというもの。日本人との格差は大きく、当事者にはむしろ、不満や失望が広がっている。
在日本大韓民国民団(民団)は31日、「半世紀以上放置していて、これでは少額過ぎる。生存者には日本人と同じく年金を支給すべきだ」と批判した。
戦後補償関係訴訟の各弁護団は(1)過去の不支給分について適正な一時金を支給(2)将来給付は日本人と同等の年金を支給(3)長期間放置したことの謝罪――の3点を求める共同声明を既に発表。「戦後補償問題を考える弁護士連絡協議会」事務局の高木喜孝弁護士も「同法は原告要望を全然取り上げておらず問題解決にはならない」と語った。
この問題は、日本の植民地だった朝鮮半島、台湾から戦地に動員された人が1952年、サンフランシスコ平和条約で日本国籍を失ったことに起因する。戦争犠牲者対象13法はいずれも国籍条項を設け、在日外国人を排除してきた。
東京高裁の98年9月判決は、国籍条項を合憲としたが「国籍条項を廃止し在日韓国人にも法適用の道を開く立法か、在日韓国人の戦傷病者に相応の行政上の特別措置が強く望まれる」と指摘。さらに、99年10月の大阪高裁判決は「憲法と国連人権規約に違反する疑いがある」という見解を示した。政府と国会に圧力が強まり、ようやく動き始めたのが今回の経緯だ。
しかし、政府は「補償問題は日韓請求権協定などで解決済み」という見解を変えず、自民党も「支給はあくまでも『人道的措置』であり、『補償』ではない」との立場を貫いた。
例えば「重度戦傷病者」では、日本人なら最も階級が低い「兵」でも傷病の程度に応じ最低約169万円から最高約1000万円が毎年支給される。53年の現行制度創設以来の受給総額は、一人あたり約1億3400万円から4800万円にも達する。在日韓国・朝鮮人や台湾出身者らにとって、「不平等」という不満は消えそうもない。
【高安 厚至】
[2000-05-31-21:21]
05/31 12:08 朝: ◇在日旧軍人・軍属給付金法が成立◇
朝日新聞ニュース速報
第2次大戦で旧日本軍の軍人・軍属として死亡したり、障害を負った在日外国人とその遺族に対して弔慰金など一時金を支給する在日旧軍人・軍属給付金法が31日午前の参院本会議で、自民、公明、保守の与党3党と共産党などの賛成多数で可決、成立した。
同法は、第2次大戦に旧日本軍の軍人・軍属として参加し、サンフランシスコ平和条約で日本国籍を離脱した在日の韓国・朝鮮人や台湾出身者の戦没者遺族や重度戦傷病者が対象。戦傷病者本人には見舞金200万円と老後生活設計支援特別給付金200万円の計400万円、戦没者や戦傷病者の遺族には弔慰金260万円をそれぞれ一時金として支給する。来年から給付申請を受け付ける。申請の受付期間は3年間で、政府が審査のうえ、来年度から支給を始める。
在日外国人の旧軍人・軍属に対する補償問題については、1999年3月、当時の野中広務官房長官が政府として検討する考えを表明。昨年秋の大阪高裁での在日韓国人の戦後補償訴訟の控訴審判決では原告が敗訴したものの、「法の下の平等を定めた憲法14条や国連人権B規約26条に違反する疑いがある」として、国の早急な対応を求める判断を示していた。
今年4月、与党3党が法案をまとめ、今国会に提出した。民主党も遺族への一時金と、戦傷病者本人に日本人と同等の年金給付することを盛り込んだ法案を提出していたが、与党案の可決で廃案となった。
[2000-05-31-12:08]