11/30 17:12 共: 在日元慰安婦の控訴棄却 個人の請求権を否定 東京高裁
共同通信ニュース速報
戦時中、中国で七年間にわたり旧日本軍の従軍慰安婦を強制されたとして、宮城県在住の在日韓国人、宋神道(ソン・シンド)さん(78)が政府に謝罪と千二百万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁は三十日、請求を退けた一審東京地裁判決を支持、宋さんの控訴を棄却した。
鬼頭季郎裁判長は一審に続き被害事実を認めたものの「国際法上、個人が加害国に直接賠償請求する権利はない」と指摘した。
「旧日本軍の慰安婦への行為が強制労働条約や醜業条約違反だった可能性は否定できず、国による補償立法も一つの方法だが、国会の裁量の範囲内にとどまる」と退けた。
旧日本軍の元慰安婦が日本政府を相手取った訴訟は八件が係争中で、二審判決は初めて。このうち韓国人元慰安婦らによる「関釜裁判」で山口地裁下関支部が一九九八年四月、国に計九十万円の賠償を命じた以外は原告敗訴が続いている。
慰安婦だったことを名乗り出ている日本在住の女性は現在、宋さんだけ。
判決はまた「在日韓国人の国への賠償請求権は、日韓請求権協定が発効した六五年から二十年が経過した八五年に消滅した」とも述べた。
判決によると、朝鮮半島の忠清南道に生まれた宋さんは三八年「戦地で国のために働けばもうかる」とだまされ、中国・武昌の陸軍慰安所に連れて行かれた。
終戦までの約七年間、中国各地で日本兵の相手をすることを強制され、日本兵から刀で切り付けられたほか、殴られて難聴になるなどの後遺症も残った。
(了)
[2000-11-30-17:12]