10/01 14:19 毎: <強制連行訴訟>1審判決を支持、金さんの控訴棄却−−福岡
毎日新聞ニュース速報
戦時中に強制連行され、長崎市の旧三菱重工長崎造船所で被爆した韓国・釜山市の元徴用工、金順吉(キムスンギル)さん(1審判決後の昨年2月、75歳で死亡)が国と現在の三菱重工に対し損害賠償と未払い賃金などの支払いを求めた訴訟の控訴審判決が1日、福岡高裁であった。川本隆裁判長は1審に続き国と旧三菱重工の不法行為を認めたが、「三菱重工は旧社の債務を継承していない。また日本政府は旧憲法下の民法上の不法行為責任は負わない」として請求を棄却した1審判決を支持、控訴を棄却した。
判決によると、金さんは1945年1月、警官に連行され、旧三菱重工長崎造船所に徴用され被爆。92年7月、国と三菱重工に計1000万円の損害賠償と帰国費用70円、同社に未払い賃金124円28銭の支払いを求め長崎地裁に提訴した。金さん死亡後は長男の金鍾文(キムジョンムン)さん(49)が訴訟を引き継いだ。
川本裁判長は、旧三菱に101円28銭の未払い賃金の支払い義務を認定。さらに「旧三菱の職員が釜山から長崎への連行に関与したと推認され、自由を制約して労働させた」、また国についても「原告の意に反して、巡査が連行し監視の下で移送した」として、旧三菱と国に不法行為があったことを認めた。 【須藤 孝】
◇金鍾文さんの話
予想はしてはいたが、不当な判決だ。上告して最後まで闘い抜きたい。
◇原告側の龍田紘一朗弁護士の話
1審と変わらない判決で、ただちに上告したい。国際法の世界では、国に対する個人の補償請求を認める流れになっているのに、日本の裁判所と行政は依然として国家主義を維持して最後の抵抗をしている。いずれ日本は世界で孤立するだろう。
[1999-10-01-14:19]