和解条項
| 一 | 控訴人と被控訴人は、韓国と日本の過去の歴史において不幸な一時期があったことを真摯に受け止め、今般以下の通り和解することとする。 |
| 二 |
控訴人は、1942年当時、戦時という特殊な状況、諸般の情勢の下、兄の身代わりにやむを得ざる苦渋の選択として祖国より日本に渡り、被控訴人の川崎工場において労働し、1943年4月、工場内で発生した暴行事件によって重傷を負い、重大な後遺症を残したと主張する。これに対し、被控訴人は、一部資料により、被控訴人構内において同年何らかの騒動事件が発生したことは推察できるものの、当該事件と控訴人の関わりは判然とせず、控訴人の主張を確認する手立てはないと主張する。 当時から50年以上経過した今となっては、当該事件の加害者を特定することは極めて困難であることから、控訴人は、控訴人は、本件については被控訴人に責任を問うことは法的に困難が大きいとの認識を前提にするもやむを得ない。一方被控訴人は、当該事件に巻き込まれて負傷し、障害が残ったとの控訴人の主張を重く受け止め、控訴人が障害をもちながら永きにわたり苦労したことに対し、真摯な気持ちを表するものであり、その意志を表すため、金410万円を支払う。右金員は本年4月7日限り控訴人代理人弁護士梓澤和幸の口座(東京三菱銀行神田支店普通4253870)あて右金員を振込送金して支払う方法にて支払う。 |
| 三 | 控訴人と被控訴人の間には、前項に定める外に何らかの債権債務のないことを相互に確認する。 |
| 四 | 訴訟費用は一審二審を通じ各自の負担とする。 |