注目すべき裁判所の動き−−姜富中裁判和解勧告


05/14 14:01 朝: ◇在日韓国人元軍属の戦後補償訴訟、大阪高裁が和解を勧告◇

朝日新聞ニュース速報

第2次大戦で旧日本海軍の軍属として徴用され、負傷して障害が残った在日韓国人の滋賀県甲西町の姜富中さん(80)が、国を相手取り、戦傷病者戦没者遺族等援護法(援護法)に基づく障害年金の請求を却下した処分の取り消しなどを求めていた行政訴訟で、大阪高裁(松尾政行裁判長)は14日、和解を勧告した。代理人の弁護士によると、同種の裁判はほかに最高裁や京都地裁で係争中のものが3件あるが、これまでの判決はいずれも原告側の訴えが棄却されており、裁判所が和解を勧告するのは全国で初めてと見られる。

裁判では、日本の国籍や戸籍を持たない人を対象外としている援護法が、「法の下の平等」を定めた憲法一四条や国際人権規約に違反するかどうかが争点になっている。これまでの同種の訴訟では、判決の中で「在日韓国人を適用対象外とする扱いは憲法違反の疑いがある」と述べた例があるが、請求そのものは棄却されてきた。

和解勧告を受けて、原告の代理人の小山千蔭弁護士は「裁判所は『大きな問題として認識しており、和解の場で裁判所としての認識を示したい』と言っていた。訴えの正当性が認められたと思っており、大きな前進だ」と話した。

訴訟は、1994年11月に援護法に基づいて障害年金の支給を求めた姜さんの申請が却下されたことを不服として、同年、大津地裁に提訴。同地裁は「戦後補償は立法政策の問題で、日本国籍を持つ軍人・軍属と(在日)韓国人との間に差異が生じているとしても、憲法一四条などに反しない」として請求を棄却した。このため大阪高裁に控訴している。

姜さんは45年2月13日、南太平洋で弾薬の輸送中に船が米軍の戦闘機に機銃掃射を受け、右手の親指以外の指がなくなり、右目も見えなくなった。

[1999-05-14-14:01]

05/14 13:51 共: 高裁が異例の和解勧告 戦後補償めぐる訴訟で

共同通信ニュース速報

旧日本軍の軍属として徴用され負傷した在日韓国人の姜富中さん(79)=滋賀県甲西町在住=が、日本国籍がないのを理由に戦傷病者戦没者遺族等援護法(援護法)に基づく障害年金を支給しないのは違憲として、国などの年金請求却下処分の取り消しなどを求めた訴訟の控訴審で、大阪高裁の松尾政行裁判長は十四日、原告、被告双方に和解を勧告、六月二十一日を和解期日に指定した。原告弁護団によると、戦後補償問題に絡み、在日韓国人が国の責任を問う同種の行政訴訟での和解勧告は初めて。        

同種訴訟では「韓国人への補償は立法政策の問題だ」とする判例が多い。原告側は和解期日で「金銭面を含め、和解案が示される可能性がある」と期待。和解をめぐる国側の判断が焦点となりそうだ

。                             

控訴審はこの日結審し、松尾裁判長は十月十五日を判決期日に指定後、「非常に大事な問題であり、(和解勧告で)裁判所としての見解を示したい」と表明した。              訴えによると、姜さんは一九四二年、旧日本軍に徴用され、四五年、ソロモン諸島で弾薬輸送中、連合国軍の攻撃を受け、右手の大部分を失い、右目が失明状態になるなどした。        姜さんは障害年金を申請したが認められず、九三―九四年に「日本人として戦争に従事したのに、戦後、自分の意思に反して国籍を取り上げられた。補償が受けられないのはおかしい」として約二千万円の慰謝料請求を含め提訴。                

九七年十一月の一審・大津地裁判決は「援護法の国籍条項には合理的根拠があり、法の下の平等を定めた憲法一四条に違反しない」として請求を棄却、姜さんが控訴していた。        [1999-05-14-13:51]

05/14 13:49 毎: <戦後補償>戦傷者韓国人の年金請求訴訟で和解勧告 大阪高

毎日新聞ニュース速報

旧日本軍軍属として第二次世界大戦に従軍し負傷した在日韓国人の姜富中さん(79)=滋賀県甲西町=が「日本国籍がないのを理由に戦傷病者戦没者遺族等援護法(援護法)の障害年金を給付しないのは不当」と、国と厚生大臣に年金給付請求を却下した処分の取り消しを求めた訴訟の控訴審で、大阪高裁の松尾政行裁判長は14日、「和解による解決が望ましい」と和解を勧告した。第二次世界大戦当時、日本人として従軍した在日韓国人らが戦後補償を求める訴訟は東京、大阪など各地で行われているが、裁判所の和解勧告は初めて。国の対応が注目される。

記者会見した弁護団によると、松尾裁判長は「裁判所の職権で和解を勧告します。重要な問題なので(和解協議の中で)裁判所の見解を示したい」と述べ、和解期日を6月21日と決めた。

原告側代理人の小山千蔭弁護士は「裁判所は姜さんが不当な状況に置かれていると判断して、和解で解決しようとしたのではないか。画期的な判断だ」と評価した。

姜さんは1945年2月、海軍軍属としてソロモン諸島に派遣され、右手の指4本と右目の視力を失った。しかし、在日韓国人であるとの理由で援護法による年金は給付されず、93年8月に提訴。97年11月の1審・大津地裁判決は「援護法の国籍、戸籍条項は合理性がある。在日韓国人が法の谷間に置かれている状況は、(立法化という)国会の裁量にゆだねられる」として訴えを棄却していた。

[1999-05-14-13:49]


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