09/10 20:51 共: 花岡事件訴訟で和解勧告 戦後補償、企業相手で初
共同通信ニュース速報
第二次大戦末期、秋田県大館市の花岡鉱山に強制連行された中国人が過酷な労働に抵抗してほう起、多くの死者を出した「花岡事件」で、耿諄さん(84)ら中国人生存者と遺族十一人が雇用主の鹿島組(現鹿島)に一人当たり五百万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審で、東京高裁(新村正人裁判長)は十日、職権で和解を勧告した。外国人戦争被害者が全国で起こしている約五十件の戦後補償訴訟で、裁判所の和解勧告は二件目。企業相手では初めて。
原告側代理人は「原告が高齢化しているため、早期の和解を実現させたい」と評価しており、十月四日から始まる和解協議で鹿島側の対応が注目される。 原告側によると、東京高裁はこれまでの進行協議で「通常の財産事件とは違うと理解している。和解で解決を図るべきだ」との考えを示したという。鹿島は一九九○年、被害者との共同発表の中で責任を認め謝罪したが、個人補償は拒否したため、耿さんらが九五年六月に提訴した。
九七年十二月の一審東京地裁判決は「証拠調べをするまでもなく、賠償請求権は消滅している」と事実上門前払いの形で請求を退けた。一審では原告尋問をしないまま突然審理を打ち切り、反発した原告側が裁判官忌避を申し立てるなどした。
一連の戦後補償訴訟では、大阪高裁が今年五月、旧日本軍の軍属として徴用され、負傷して障害が残った在日韓国人が国を相手取った訴訟で初めて和解を勧告。国側は和解を拒否した。和解が成立した例は企業相手で二件あるが、ともに裁判所は和解勧告をしていない。
[1999-09-10-20:51]