私の薦める一冊
私の薦める一冊×4+α
商経科講師 白石 清
最近の学生は本を読まない,と言われるが,全く同感である。とにかく何でもいいから本を読むことが重要である。ここでは,本の内容をいろいろ書くよりも,面白そうな本をできるだけ多くとりあげてみることにする。たぶん私の担当は自然科学関係の本なのであろう。数学,宇宙,物理,科学一般から各一冊をとりあげる。
1.「ゼロから無限へ」コンスタンス・レイド 講談社ブルーバックス
ブルーバックスの翻訳物(しかし少し古めの)は大体全て読む価値がある。中でもこの一冊は,その内容はいささか古いのだが,十分に読む価値があり,また非常におもしろい。0から九までの数と,それにまつわる話題と,数学者達の歴史が生き生きと書かれている。著者は有名な女性数学者である。誤植もあるが,訂正しながら読む楽しみもある。また,もっと新しい結果を含む上級編としては,「数−その意外な表情」M・ラインズ(岩波書店)及びその続編「数,数,…」(同)がある。
2.「宇宙の起源」マルコム・ロンゲア 河出書房新社
内容は表題のとおり。著者も訳者もベテランなので,安心して読める。この本はかなり新しく,また公開講座の記録なので,とてもおもしろく読めるはずである(教える立場としても非常に勉強になる)。ほかには,「宇宙は語りつくされたか?」アラン・ライトマン(白揚社),「ビッグバンの探究 宇宙はどこからやってきたか」ジョン・グリビン(TBSブリタニカ)等がおもしろい。また,内容は高度だが,「宇宙探究の現場から(上・下)」海部宣男編(学振新書・丸善発売)は天文学の最前線をコンパクトにまとめた貴重な本である。この本に挑戦して,内容を全て理解したら,あなたはもう一流の天文学者になれる!丸暗記だけでもなれるかも知れない。
3.「ホーキング,宇宙を語る」S・W・ホーキング 早川書房
言わずと知れたベストセラーだが,分類するとすれば,この本は理論物理学の本である。前にあげたライトマンとグリビンの本も物理学及びホーキングの宇宙論について触れている。
関連書の数はおびただしい。まだ訳されていない本もあるので,まだ少しは増えるだろう。これらのうちどれでも気に入ったものを読むことをお薦めする。読んでも理解できないことが多いかも知れない。しかし貴重な体験ができると思う。
4.「アシモフの科学エッセイ」早川文庫 現在十五冊刊行
とにかく読んでみればわかる!最近亡くなった著者だが,その語り口は絶品である。SFよりも面白い!そのほか,河出,新潮,教養(社会思想社)の各文庫からもアシモフのエッセイが出ている。
以上あげた本のほかにも,ここにあげた本の出版元はいくつも興味深い本を出しているので,出版目録などを見てみるとよい。
最後に,だいたい理系の本は読んで全てがわかってしまうわけではないので,そのわけのわからないところの楽しみ方をよく研究してみるとよいと思う。