臨界密度をもった宇宙は空間的に平坦である。 臨界密度は,だいたい10-29グラム/cm3である。
物質の圧力は無視できるとしたとき, アインシュタイン方程式を解くことにより, 宇宙の年齢は, 密度/臨界密度=Ω(>0)の関数で表されることがわかる。 (ここでは,宇宙項を考えない。) また,Ωの値によって,空間の曲率の正負が決まる。
(ちなみに,遠くの銀河の分布を調べれば,空間の曲率が調べられる。)
密度が臨界密度のときは, 宇宙の年齢は約150億年である。観測値による不定性を含むので, これを一応基準とする。
Ω<1のとき,空間の曲率は負,宇宙年齢は150億年以上になる。
Ω>1のとき,空間の曲率は正,宇宙年齢は150億年以下になる。
上の図で,縦軸は宇宙の大きさ(任意スケール),横軸は時間で, 図の右端が現在に対応している。 赤い線はΩ=1(平坦),青い線はΩ=5(正曲率),緑の線はΩ=0.2(負曲率) の場合を各々表している。
Ωの値によって宇宙年齢がどうなるか 計算して見てください。
臨界密度をもった宇宙では,空間は平坦である。 臨界密度は,だいたい10-29グラム/cm3であり, われわれの空間は,非常に平坦に近いことが知られている。 ここでは,空間は平坦であると仮定する。つまり, 全密度は臨界密度であるとする。
ほとんど圧力の無視できる物質と,宇宙項との寄与の和で 密度が臨界密度になっているとすると, アインシュタイン方程式を解くことにより, 宇宙の年齢は 全密度(=臨界密度)に対する宇宙項の寄与の割合λ (0<λ<1) の関数で表されることがわかる。
宇宙項がなく, 密度が臨界密度のときは, 宇宙の年齢は約150億年である。観測値による不定性を含むので, これを一応基準とする。 宇宙項のあるときは宇宙の年齢は
ここで,0<λ<1は,全密度(臨界密度)のうちの宇宙項の寄与を表す。
宇宙項は,体積によらず常に一定の密度(と負の圧力) をもたらすもの(で,一般相対論で共変的に導入される最も簡単な形式をしている。)。 宇宙項は,宇宙の大きさの変化を,加速的にする傾向があるので,宇宙項の寄与の 割合が大きいほうが,宇宙年齢は長くなる。現在の観測では,遠くの銀河の速度がどう なっているかを調べてやれば,宇宙項がほんとに効いているか調べられる。
球状星団などの年齢などが独立に求められているから, 「宇宙の年齢」はもっと長くないといけない!
上の図で,縦軸は宇宙の大きさ(任意スケール),横軸は時間で, 図の右端が現在に対応している。 赤い線はλ=0,青い線はλ=0.7,緑の線はλ=0.9 の場合を各々表している。
では,どのくらい宇宙項の寄与があれば,
われわれの宇宙は十分「古い」のか,
計算して見てください。
注:(2002 8月)λ=0.75 くらいがありそうな値。(Peebles)